【終了】大黒屋光太夫記念館 春の企画展「光太夫の里帰り」
2020.8.27
従来の研究では、大黒屋光太夫は帰国後、一度も故郷の土を踏むことなく、江戸で幽閉されたとされていました。
しかし、1986年に発見された南若松村文書により、その解釈に変化がありました。ロシアから帰国後、江戸で暮らしていた光太夫は、享和2年(1802)の春、一度だけ許されて故郷・鈴鹿の土を踏んでいたことが明らかになりました。白子の港を船出し漂流してから、20年ぶりの里がえりでした。
春の企画展では、鈴鹿市指定文化財「大黒屋光太夫らの帰郷文書」からわかる光太夫の里がえりの様子を紹介します。
また、映画化もされ大黒屋光太夫のイメージを人びとに定着させた井上靖『おろしや国酔夢譚』と、帰郷文書などの新資料の発見によって新たな光太夫像を描き出した吉村昭『大黒屋光太夫』の二つの作品についても、比較した展示を行っています。
期間 開催中~9月27日(日)